本日は次のような疑問を持つ方向けの記事です。
ベンチャーは年収が高いと思っている人もいるかもしれませんが、あまりベンチャー派の人の情報に踊らされないように気をつけてください。
ベンチャーの年収事情に関して、イメージをしっかり持ってから入社するかどうかを決めて欲しいです。
僕の経歴として、前職のベンチャーでは社員の給料を決める経営会議にも出ていたので、実経験を踏まえて下記の内容を解説します。
- ベンチャーへ転職した場合の年収は下がるのか?
- ベンチャーがそこまで年収が高くならない理由
- 年収面の交渉で気をつけるべきこと
- ベンチャーで年収を上げるための方法
この記事のゴールは下記の通りです。
- ベンチャーの年収事情を理解すること
- 転職時の年収交渉の仕方を学ぶこと
- ベンチャーで年収を上げるための方法を知ること
Contents
ベンチャーに転職したら年収は下がる?下がるならどのくらい?【実例】
前提として、ベンチャーへの転職はほとんどの場合年収が下がります。
例外として、高学歴層が新卒で入った会社ではまだ若手なので買い叩かれているケースは上がるかもです。
前職のベンチャーに年収DOWNで入社してきた人は次のようなイメージ。
- Aさん(元SEO会社幹部、前職年収800万円、転職後年収700万円)
- Bさん(元メガベンチャー、前職年収1,200万円、転職後年収750万円)
- Cさん(元メガベンチャー、前職年収1,000万円、転職後年収700万円)
※上記の人たちの中には、前職との乖離が大きいのでストックオプション(※)や入社一時金として数百万円をもらっている事例もありました。
転職後に活躍をすれば年収が上がりますが、現職で結構な額をもらっている人(目安500万円以上)は、入社時の年収は大幅ダウンを覚悟しましょう。
なお、僕がいたベンチャーは比較的給与が高い方だと思うので、現職で500万円でも350万円へのDOWNというのも全然ありえます。
実際に僕がベンチャーに転職する時にオファーをもらった別会社は、現年収450万円ほどだったのに350万円ほどで提示されました(結局入社したベンチャー が500万円のオファーで、150万円も差があったのでさすがに大きかった…)
ベンチャーがそこまで年収が高くならない理由

- 高い給料を払う原資がない
- あなたがカルチャーフィットするかわからない
順に解説します。
高い給料を払う原資がない
基本的には会社の事業で稼いだお金が原資になるのですが、ベンチャー企業はまだ事業が不安定。上場前は、事業だけで見たら赤字の会社も少なくありません。
給料の原資は、金融機関、ベンチャーキャピタルから借りてくる(新株発行による資金調達、銀行からの借り入れなど)が一般的です。
なので、例えばそもそもの借入額が小さければ、従業員に対して支払う額が小さくなるのは当然です。大手総合商社や外資系の投資銀行が給料が高いのは、それだけ本業の事業で稼いでいるからです。
あなたがカルチャーフィットするかわからない
ベンチャーは人が足りないので積極的に採用はしたい気持ちは山々ですが、かなり慎重に採用活動をしています。
- 10人の会社で入ってくる11人目の社員
- 1万人いる大企業に入ってくる1万1人目の社員
いずれも同じ1人ですが、会社全体に与えるインパクトは全然違います。うっかり悪い影響を与える人を採用してしまうと、会社全体が崩壊してしまう危険もあります。
また、ベンチャー転職あるあるとして、肩書が立派な人が必ずしも活躍するとは限らないというものがあります。
- 東証一部の有名企業のマネジャーだった
- 外資コンサル/投資銀行出身
- 大手総合商社出身
経歴がキラキラの人が応募してくると正直採用担当としてもテンションは上がるのですが、彼らが必ずしも活躍できる人材とは限りません。
例えば、ベンチャーではいかに早くアウトプットを出すのか、他の人よりも早く動けるのかというのが超大事ですが、前職と比べてスピード感が遅すぎて全然馴染めなかったということもあります。
ベンチャーへの転職では、年収交渉はここに注意
とはいえ、給与は自分の生活に直結するので転職の際に給与交渉をすることは大事です。次の2点に注意しましょう。
- 相場を知ろう
- 紳士的に交渉しよう
相場を知ろう
先ほど年収ダウンの例をあげましたが、ベンチャーに転職した後の年収はだいたい次のようなイメージ。
- メンバークラス:300-500万円
- マネジャークラス:500-700万円
- 役員クラス::600-800万円
また、自分自身でもベンチャーの給与相場の情報を収集することが大事です。
年収について交渉するとき、自分のスキルに見合った年収がいくらなのかを知らないと、相場感のない年収を企業側に求めることになってしまい低評価に繋がる恐れがあります。
例えば、リクナビNEXTで登録してオファーを待つと、転職時に自分がもらえそうな年収のオファーがきます。それをみて相場感覚をつけることができます。
ここの努力を怠って後から後悔しないようにしましょう。

紳士的に交渉しよう
交渉といっても、入社の段階でいきなり年収UPを要望するのはあまりオススメしません。
忘れてはいけないのは、あなたがいかにピカピカのキャリアであろうと、まだ転職先では何一つ成果を残していないということ。
カルチャーフィットするかどうかもわからない社員に、いきなり前職と同等の給与を出せますか?採用する側の立場に立って考えてみると厳しいですよね。
なので、下記の例のように進めると今後の年収UPの余地も残しつつ、穏やかに交渉ができます。
前職ではXX円ほどもらっていましたが、こちらではまだ何も成し遂げておりません。なので、会社が定める基準の給与で結構です。もし成果を出したら、それ相応の評価をいただければと思います。
その他にも下記が大事です。給与交渉の準備と合わせて進めておきましょう。
- 給与が下がる場合の生活を整えておく(無駄な支出を減らす、固定費を減らすなど)
- ベンチャーで何を成し遂げたいかを再整理する
- 家族やパートナーの理解を得る
よくあるトラブルは「嫁ブロック」。
妻に隠してベンチャーへの転職活動をしていた夫が、いざ内定をもらって入社しようとすると現年収から大幅DOWNすることを知った妻に激怒され内定辞退…というのはよくあるケース。
パートナーとのコミュニケーションは怠らないようにしましょう。
ベンチャーで年収を上げるために必要な2つの要素

年収を上げるためには、いうまでもなくその会社で活躍をすることが必要です。じゃあ活躍のための要素は何かというと、次の2つだと考えます。
-
ベンチャーに向いてるかどうか
-
自分がコミットしたい事業領域か
ベンチャーに向いてるかどうか
ベンチャーには向き・不向きがあります。あなたがベンチャーに向いているかどうかは、どんな性格か・どんな特徴があるかによってある程度推測できます。
具体的な方法としては3つあります
- 有料の自己分析診断ツールを使う
- 無料の自己分析診断ツールを使う
- 無料の自己分析セミナーに参加する
①有料の自己分析診断ツールを使う
①の有料の自己分析ツールは世の中にたくさんありますが、最も有名なのはストレングスファインダーでしょう。
ストレングスファインダーはアメリカのGALLUP社が提供する世界中で最も有名な自己分析本で、1時間ほどテストをwebで受けると、34の資質の中からあなたが特に秀でた才能TOP5を教えてくれます。
ただ、1つネックなのはTOP5の資質を知るのに2,340円かかること(34の全資質の順位を知るには5,850円)。
高くて手が出ないわけではありませんが、いきなり有料ツールを使うのはちょっと気が引けますよね。
そこでオススメなのは、次に紹介する無料の自己分析(②、③)をやり、それ以上にもっと深掘りしたい時に①のストレングスファインダーをやるという順番がいいかなと思います。
②無料の自己分析診断ツールを使う
こちらもたくさんツールがありますが、最も多くの転職者に支持されているのはリクナビNEXT。
リクナビNEXTには多くの転職者が使う無料の自己分析ツール”グッドポイント診断“があります。
これは無料と思って侮ることなかれ。
転職エージェント日本最大手のリクルートのノウハウが結集して作られた診断なので、正確ですし診断結果も信頼性が高いです。
実際に自分もやってみたのですが、結構当たっていました(下記は僕の診断結果です)
18種類の中から、あなたの特性を5つピックアップしてくれます。
また、リクナビNEXTの求人から、その5つの強みを持つ人が活躍できる職場なども提案してくれるので、よりはっきりベンチャーの向き・不向きがわかるのでオススメです。
診断は10-15分ほどで終わるので、通勤中や昼休み、夜寝る前にサクッとできるのもいいですね。
③無料の自己分析セミナーに参加する
大手の転職エージェント主催で、無料の自己分析セミナーをやっているので参加してみるのもオススメです。
実際に僕も大手転職エージェントとの1つであるパソナキャリアの自己分析セミナーに参加してみたのですが、無料の割にはとても良かったです。
2人1組になって自分の転職理由などを深掘りしていく過程で、なんとなく転職をしたいと思っていたけど言語化できていなかった部分がクリアになっていく感覚がありました。

自分がコミットしたい事業領域か
ベンチャーは楽しいことばかりではなく、事業運営は非常に苦しいです。
そんな中でも頑張り続けられるかどうかは、ベンチャーが掲げる世界感にどれだけ共感しているかどうかです。
その測り方はまずやってみるのが一番。
- インバウンドに関する事業に関心があるなら、週末に訪日外国人旅行客のアテンドのボランティアをやってみる
- webマーケティングに興味があるなら、自分でブログを立ち上げてみる
- toC向けのサービスをやってるベンチャーなら、まずは自分がお金を払って利用してみる
自分で身銭を切ったり実際に時間をかけて行動してみることで、自分の関心がどこに向いているのかの感覚が鋭くなっていきます。
この感覚は最終的に転職先を決めるときの納得度に深く影響するので、めんどくさがったりバカにしてはいけません。
思い立ったタイミングでの行動が成功の秘訣【まとめ】
ベンチャーへの転職は確かに年収面では厳しいことが多いでしょう。
しかしベンチャーに転職することで、今の会社にいる以上に刺激的な仕事ができたり、よりビジネスマンとして成長するための機会を得ることで市場価値をあげられるのは目先の数百万の給与よりも価値があります。
全員にオススメはできませんが、成長意欲の高い方であれば是非チャレンジしてみると良いでしょう。
しかし、年収相場のチェックや、交渉術が大事なことは理解しても、初めてのベンチャーへの転職ではなかなか一人で情報収集することは困難です。
そうならないためにも、ベンチャー転職に強いエージェントを頼ることをオススメします。
実際に僕も転職するときにお世話になった信頼できるエージェントだけを下記で紹介しますのでご覧ください。

転職活動は、「思い立ったタイミング」で行動するのが吉
あなたは子供の頃に夏休みの宿題は計画的に終わらせる派でしたか?私は例に漏れず最終日まで持ち込んで、泣きながら宿題をやったタイプでした。
人はなかなかやろうと思っていても、緊急度が低い課題については取り組むのが遅くなってしまいがちです。転職活動はこの最たる例。
せっかくあなたの貴重な時間を投資してここまで読んでいただいても、日常生活に戻ると目の前の業務に忙殺されて、ベンチャーにチャレンジしたいという気持ちが薄れてしまいます。ギリギリになって慌てて転職をすると、すでにタイミングを逸してしまっていることもあります。
だから、思い立ったタイミングで転職活動をするのが最も良いタイミング。転職サイトやエージェントの登録であればたったの5分ほどで完了です。
昼休みの休憩時間、帰りの電車の中、夜寝る前に、自分自身の将来のためにも5分だけ時間を作ってみてはどうでしょうか。

では本日のまとめです。
- ベンチャーに転職すると給与は大幅ダウンすることを覚悟すべき
- 年収をあげるには、ベンチャーの向き不向き・事業領域を見極めるべき
- それでもベンチャーで働くことには魅力がある。思い立った瞬間が行動するのに一番いいタイミングなので、後から後悔しないように行動しよう
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今すぐに転職を考えていなくてもエージェントに登録をしないと損する理由
皆さんは、次のように思っていないでしょうか?
- まだ今の仕事で学べることがあるから、転職は考えていないからエージェントには登録してない
- 転職は興味はあるけど、エージェントに登録するほどでもないかも
- エージェントに登録すると、面談を受けろとしつこく勧誘されるから面倒臭い
- エージェントに登録をしなくても、自分で探せる
もしこう考えて、転職エージェントに登録をしていないならば、あなたはキャリアで損をしている可能性があります。
転職エージェントは、転職をしようと思った時に登録をするものではありません。むしろ今の仕事に真剣に取り組むためにも、転職活動をする前から登録をしておくべきものです。
僕は直近で転職意向がなくても、1年に1回は信頼できるエージェントと面談し下記内容を話しています。
- 直近の転職マーケットの動向
- 自分が今の会社で身につけているスキルが、他企業からはどう評価されているのか
- 今後フリーで働いていく為にはどのようなスキルを身につけておけば良いか
転職のみならず、仕事で成功を収める人は、常に自分の取り組んでいる仕事が外部からどのように評価をされるのかを知っています。
実際私も20代で2回転職しており、実際に自分が使って良かったエージェントだけを紹介しています。ぜひご参考にしてください。
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