新卒ベンチャーはやめとけ、と元新卒採用担当が思う3つの理由

ベンチャー就活
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ベンチャーに興味はあるけど、新卒カードでベンチャーに就職することが本当に自分にとって良い選択肢なのかわからない…

という悩みを持っている就活生もいるでしょう。

僕は前職のベンチャーで新卒・中途採用担当をしておきながら言いにくいのですが、結論から言うと、よほどの自信がない限り「新卒でベンチャーは本当にやめとけ」と強く思っています。

ベンチャーには向き・不向きがあります。何も考えずに飛び込んでしまうと、正しく成長できないばかりか、実力がつかないので次の転職先も見つかりづらく、キャリアでいきなりつまづいてしまいます。

僕はベンチャー企業で働いていた時のご縁で、周りにもベンチャーで採用を経験した人が多いのですが、皆「迷うなら新卒では大企業に行ったほうがいい」とはっきりいっています。

僕はベンチャーでも大企業でも勤務経験があるので、それぞれのメリットとデメリットを踏まえて以下の内容を解説します。

  • 新卒でベンチャー企業は避けたほうがいい3つの理由
  • 大企業とベンチャーで迷っている場合の正しい就活の進め方

この記事で言う「ベンチャー」とは、設立してから5年未満ぐらい、社員数30人未満ぐらいの小規模な会社を指します。

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これが理由ならベンチャーに行ってはいけない!NG志望動機

まずは、「ベンチャー行きたいです!」と言っている学生からよく聞く「ベンチャーに行きたい理由」を見て行きましょう。下記の理由でベンチャーに行きたいと思っているなら、やめておいたほうがいいです。

とにかく成長をしたいのでベンチャーに行きたい

これは本当に罪ですね…たぶんベンチャーにいきたい新卒の99%が少なくともこれを1つの理由にしているかと思います。

ベンチャーなら成長できるってほんと?を考察したでも書いたのですが、そもそも「成長ってなに!」を考えてみると、大企業のほうが「多くの人がイメージしている成長」をできる可能性が高いんですね。

いやいや自分は本気だ、とみんななぜか自分のことだけは特別に思うのですが(心理学用語で正常性バイアスといいます)

若いうちから裁量権がほしいからベンチャーに行きたい

本当に新卒1年目から裁量権があったほうがいいと思いますか?

僕がいたベンチャーでも新卒入社の1週間後に事業の責任者をやっていた子がいました(飛びぬけて優秀というわけではなく、人手不足だったのと本人がやりたがっていたので)。

実際どうかというと、「何もできず右往左往」していました。

でも、そりゃそうです。

これまでベンチャー企業で働いたことない、せいぜいインターンやビジコンでビジネスごっこをしていたかもしれませんが、急に自分ひとりで事業全体をまわす役目になり、まず何から始めていいかわからない。

これがベンチャーでの裁量権を任せられた新卒がとる行動です。

 

いやいや自分はできる

とここでもまた正常性バイアスがかかりますが、新卒でも裁量を持たされて本当に活躍するのは1%未満だと思います。

せいぜい営業ができて社内で表彰されるとかはありますが、事業全体を見るのってめっちゃ大変ですからね。

自分は世の中の流れと人の心理を読み、マーケティング感覚に優れていて、お金に換えるビジネス感覚やスキルがある

という人の中で更に、実際に在学中に何か行動に移して結果を出している人だけが

俺、裁量権ほしいっす

と言ってよいです。

あとは本当に悲惨なことになります。

優秀な人と働きたいからベンチャーに行きたい

これは僕も完全に勘違いしていましたが、優秀な人は「大企業のほうが多い」です。

よくよく考えてみると分かりますが、

  • 大企業のほうが母数が多い
    ⇒ 確率的に分母が大きければ「分子 = 優秀な人」が多い
  • 大企業のほうがスクリーニングをしている
    ⇒ その年の新卒の学生のうち優秀な上澄み層をとれる

ので、優秀な人が多いのは大企業です。

こう言うと

いやいや大企業とベンチャーで優秀な人の定義が違うんだよ

と反論があるかと思いますが、ほとんどの人にとっては違いません。

僕が見てきたベンチャー企業で活躍している人は、ほとんどが「大企業でも活躍していた人」でしたし、ベンチャーをやめて大企業にいる今では「ビジネス上優秀な人が多い」と本当に感じます。

僕が今働いているメガベンチャーでは、『副業はご自由にどうぞ』という風土なので、割とみんな副業していますが、本業で培ったビジネス感覚やプロジェクトの進め方を存分に副業に生かしてやっています。

学ぶ環境がほとんどなく、「自分で学んでサバイブします!」みたいなベンチャーの環境よりも、いかに大企業が恵まれているかを痛感しています。

 

そもそも、大企業とベンチャーそれぞれのメリット・デメリットは正しく理解しておくべきです。そうしないと、絶対に後悔することになります。

詳細は以下の記事にまとめています。

 

あなたはベンチャーごっこしたいだけじゃない?

「ベンチャーがいい!」と言っている自分に問いかけてみてほしいのが、

「なんとなくキラキラしたオフィスで自由な格好をして働き、変なおっさんたちに気を遣うことなく自由に発言ができる環境にいる自分が好き」なだけではないですか?

「電話とかオワコン。時代はチャットでしょ!」

「社内会議とか無駄でしょ!」

と無思考に息巻くベンチャー小僧は、ベンチャーごっこしたいだけ。

そういう人は

  • 意思伝達手段としてのメール / 電話 / チャット / 対面の強みと弱み
  • 会議により意思決定が、効率的に進む / 進まない場合の違い

を理解していません。

 

新卒を何十人も採用しているベンチャーの採用担当の友人と話していた時、

友人
友人

新卒でベンチャーに入った子はビジネス上間違ったことや非効率なことをしてても、誰にも何にも注意されてない。誰も教えてあげないのが本当にその子のキャリアにとってかわいそう。

と言っていました。

彼は総合商社からの転職組だったのですが、新卒で入った会社では徹底的にビジネスの基礎を叩き込まれたといっていました。

  • ロジカルに物事を考えるための訓練
  • 自分の構想を資料に落とす訓練
  • ビジネス相手を納得して動いてもらうためのコミュニケーション力

など、しっかり自分のために教えてくれる人(メンター)が1対1でついてくれます。

ベンチャーだとそんなことをやっている余裕が会社側にないので、メンターは付いたとしても超忙しく結局自分で考えて試行錯誤しなければならなくなります。

 

自分で考えてできるから成長するからいいじゃん!

って思いました?チャレンジと無謀を履き違えないように。

人が一番成長するのは「適切な課題」を与えられる環境で「適切な指導」を受けた時です。

筋トレしたことない人がいきなり120㎏のベンチプレスを上げるのがかっこいいと思いますか?
泳いだことない人がいきなりトライアスロンに出るのがいいチャレンジだと思いますか?

『成長のためには新卒でベンチャーに行け!』派には「ベンチャーは資源が限定的なので工夫する力がつく」と言う人もいますが、考える材料がないと新人たちは途方に暮れて終わるだけです。

俺はできる。やってやる。

という気合は結構ですが、正常性バイアスにかかってないかチェックして、よくよく考えて選択をしてくださいね。

 

ミドル・メガベンチャーという選択肢

ベンチャー企業が気になっている人は、立ち上がって間もない時期のベンチャーではなく、ある程度安定してキャッシュがありながらもベンチャー気質があるミドルベンチャーやメガベンチャーがおすすめです。

ミドルベンチャーやメガベンチャーの明確な定義はありませんが、急成長している企業で、かつ

  • ミドルベンチャーは、社員数が100人以上 or 売上高30億円以上
  • メガベンチャーは、社員数が1,000人以上 or 売上高300億円以上

ぐらいが目安です。

僕は実際にベンチャーもメガベンチャーも経験しましたが、メガベンチャーの新卒はかなり優秀なメンバーが多くかなり厳しく指導されるので、ベンチャーで自己流でやっているのとは比べ物にならないくらい成長します。

メガベンチャーやミドルベンチャーの企業にどういうところがあるのか気になる人は、以下の記事を読んでみてください。

 

また、ミドル・メガベンチャーであれば副業もOKな会社が多いので、どうしても少人数で自分で事業全体を見たいというなら会社員+副業で自分でビジネスをやるのもいいでしょう。

僕自身も本業とは別でWebライターをしていますが、メガベンチャーで身につけたスキルを生かして個人事業主として自分でビジネスをしています。

会社と自分の事業とは学べることが異なっているので、互いに相乗効果があり良い循環になっています。

なお、新卒でミドルベンチャーに入社する際の注意点や受かるポイントは、以下の記事にまとめています。

 

大企業とベンチャーで迷っているなら情報収集をしよう

ここまでの内容を読んで、

ベンチャーの方がいいと思っていたのに、大企業のほうがいいのか分からなくなってきた…

と悩んでいる人もいるかもしれません。

であれば、悩む前に情報収集をしましょう。判断材料がなければ適切な判断ができません。

しかしベンチャー企業は情報が少ないため、ベンチャーの情報を集めたり、自分に合ったベンチャー企業を探すのはかなり大変です。

大企業は社員数が多いので就活の情報も得やすく、OB訪問もやりやすいんですがね。

では、どうやってベンチャーの情報を集めるのか?

答えは「ベンチャーに強い就活サイトを使う」ことです。ベンチャーに強い就活サイトはこちらでも紹介してますが、ここでは4つの就活サイトをピックアップして紹介します。

ベンチャー志望なら登録必須:JobSpring Agent

JobSpring Agentは、マッチング精度の高さがウリの就活エージェントです。

CUBIC適性検査やAIなどのデータに基づいてあなたに合った企業を紹介してくれるため、内定承諾率70%(平均は約36%)の実績を叩き出しています。

大手の就活サイトでは、メールで大量の送られてくることが多い一方で、JobSpring Agentでは平均3~4社ほど。本当にあなたに合う企業のみを紹介してもらえるので、1社1社の選考に集中でき、結果として選考も突破しやすくなっています。

もし選考に落ちてしまっても、不合格理由から改善策を一緒に考えてくれ、内定獲得までつきっきりでサポートしてもらえます。

利用者のアンケートでも「自分の話を親身に聞いてくれるか」で平均4.4点(5段階中)と人気があり面談の枠もすぐに埋まってしまうので、早めに登録しておきましょう。

やりたいことを明確化できる:irodasSALON

irodasSALONは、あなたが本気でやりたいと思える仕事を見つけられる就活エージェントです。

自己分析や企業分析のサポートのために、

  • 以前は5万円もしたキャリア講義
  • 160ページを超えるキャリア形成教材

などが無料でもらえます。

加えて、キャリアカウンセラーが一人ひとりについてくれるので、困ったことがあればすぐに相談できます。

結果として、

  • 利用者の満足度95%
  • 年間に13,000人が利用
  • 内定率98%

といった実績が生まれ、企業からも信頼されているため、人によっては「irodasSALON特別ルート」で選考を受けられることがあります。

当然、特別ルートは人数制限があるので、早めに登録しておくと有利です。

学歴ではなく「経験」と「人柄」で勝負できる:OfferBox

OfferBoxは、4年連続で学生の利用率No.1就活生の3人に1人が登録している逆求人サイトです。

文章に加えて動画や研究スライド、写真を使って自分をアピールできます。そのため、学歴以外の人柄でも勝負ができ、結果として93.6%(※)の学生が企業からスカウトを受け取っています。
※プロフィール入力率80%以上の場合・2020年卒・2019年5月時点の実績

ベンチャー企業はもちろん、大手企業や官公庁(経済産業省)も導入しており、多様な企業からのスカウトを受け取れます。

一方で、企業が学生に送るオファー数には制限があるため、受け取るスカウトもあなたに合った企業である可能性が高いものばかりです。

就活の視野を広げるためにも、早めに登録しておくと今後の就活に役立つでしょう。

手軽に自己分析を深められる:キャリアチケットスカウト

キャリアチケットスカウトは、簡単な質問に応えることで、あなたのキャリアに対する価値観を明確にできる就活アプリです。

同時に、自己PRやガクチカも簡単に作成できます。

さらに、あなたの価値観に合う企業からのスカウトを受け取ることもできます。

価値観が合う企業であれば、あなたらしく働ける可能性が高くなりますし、それが簡単な質問に答えるだけで分かるので、まずはアプリをインストールして回答してみましょう。

 

ここまで紹介してきた就活サイト以外にも、ベンチャーに強い就活サイトは以下の記事にまとめているので、ぜひ読んでみてください。

番外編:ベンチャー企業に勤める人にOB訪問するのも吉

これはもう少し先のステップですが、ベンチャーのことがある程度わかってきて、具体的に興味がある企業が出てきたら、OB訪問をしてより詳細な情報を取得しましょう。

OB訪問のときにはOBトークを利用しましょう。

OBトークだと、自分の大学以外のOBを探して訪問可能です。メーカーや金融機関含めOBトークでしか出会えない社会人もたくさんいます。

社会人は全員本人確認済みで、運営会社が24時間パトロールしているので安心して利用できます。また、音声機能が付いているので顔出し無しでの訪問も可能です。

オンラインでの音声イベントで社会人の本音が聞けるので、効率的に情報収集したい人に特におすすめです。

» OBトークの公式サイト

 

最後に|「いつかやろう」の「いつか」は永遠にこない

この記事の内容をまとめます。

この記事のポイント
  • 成長したい / 裁量権が欲しい / 優秀な人と働きたいという理由でベンチャーにいくのはNG
  • 大手とベンチャーで迷ってるなら、経験者としてメガベンチャーは一つの選択肢としてはあり
  • 納得がいく就活をするために最も大事なのは、自分自身の目でベンチャーを確かめること

最後に、少しだけ厳しい現実をお伝えします。かつての僕のようなベンチャーへの就職を考えている方に会えたらどんなアドバイスをするか、真剣に考えました。

繰り返しになりますが、就活では圧倒的に大企業の情報の方が目に入ってきやすいです。

だからこそ、ベンチャーの情報は意識して行動を変えないと手に入りません。「ベンチャーはいつか調べよう」と思っていると、そのいつかはずっとやってきません。

トニー
トニー

何を隠そう僕自身もそうでした

ベンチャーが気になっていたけど、大学の同期はみんな大企業志望だし、仲良い先輩でベンチャー内定者もいない。
説明会に行ったら大企業のブースが華やかで、どうしても目がいってしまう。

次第に「やっぱり大企業の方がかっこいいな」と心の中で芽生えていたベンチャーへの関心に自分で蓋をしてしまっていました。

 

面倒だなと思ってこのページを閉じて何も行動しなければ、結局あなたの就活は何も前進していません。モヤモヤしたまま就活を進めると、後になって

ベンチャーってどうなんだろ?就活のときにもっと調べとけばなぁ…

と後悔することになるかもしれません。

真剣に悩んでいるからこそ、ここまで読んでいただいたのだと思います。今行動しなければ、また明日からも同じ生活です。

とはいえあなたも暇ではないでしょう。それならば、ファーストステップとしてまずはベンチャーに強い就活サイトに登録することから始めてみてはどうでしょうか。

おすすめの就活サイト一覧【無料】

 ★複数のサイトに登録しておくと内定獲得率がアップします

再掲ですが、他にもベンチャー就活に強い就活サイトは以下の記事にまとめているので、こちらも合わせて読んでみてください。

 

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