前職ではベンチャーで採用担当をして、自分自身新卒の子を採用してました。
その経験からこんなこと言うのも何ですが、本当に新卒でベンチャーはやめたほうがいい。
採用時に関わって入社する選択をしたのも、その子自身の選択といえばそれまでですが、採用した側として少し負い目も感じています。
なので、無思考にベンチャーに入社する人を減らしたいという想いで、新卒でベンチャーに行くことのデメリットをありのままにお伝えします。
これを読めば新卒でベンチャーに入社することのリアルを知れます。
Contents
「新卒でベンチャーにいけ」論の代表例
参考にさせてもらったのはこの記事です。
(あらかじめ言いますが、記事や著者を叩くなどの他意はなく、検索したら上位に来たので題材にしてるだけです)
この記事のタイトルは「新卒こそベンチャー企業に行くべき理由」で、サマリーは次の3点です。
【「ない」という状況が稼ぐ力を育てる】
資金も物資も人員の経営資源が乏しいので稼ぐ力が身につく。小資源だと何をするにしても工夫する必要性が生じるため、常に考える習慣が身につく
【商機を捉えるセンスが磨かれる】
現在の事業や過去の経験と関連性がないことでも、ビジネスチャンスだとわかればすぐに捕まえる能力が備わる。
会社全体を俯瞰できる「鷹の目力」がつく
ひとりに任される業務が広いため、早くから「鷹の目力」を手に入れることができる。
AIが普及したときでも必要とされるし、若くして身につければ転職や起業時に役立つ。
大企業ジョブローテーションでは、細分化された業務を最適化するスキルしか見につかないし、事業全体を俯瞰しないことから全体最適化すべきという責任感が生まれない。
これってほんと…?
と思いました?
学生のころの僕なら、これで納得してベンチャー行ってたかもしれません。
また皆さんも、もし深く納得したならベンチャー企業に就職してもいいと思います。
でも正直ベンチャーも大手も経験した今の僕からみるとツッコミどころ満載です。他の人が見ても、ある程度ベンチャーでの勤務経験があれば同じ気持ちだと思います。
これが見抜けないうちは、大企業でビジネスを学びながら、スモールビジネスを副業で立ち上げたほうが、よほどリスクもないし効率的です。
何がおかしいのでしょうか?
少し考えてみてから続きを読んでみてください。
創業者と従業員の埋められない意識の差
一言で言うと、上記で挙げたベンチャーのメリットはこれら全て「創業者」の論理です。なので、この記事の「卒業後就職せずに、ベンチャーを立ち上げたら得られるスキルセット」なら納得です。
でもこれらは決して「新卒がベンチャーに行くべき理由」ではありません。1つずつみていきましょう。
「ない」という状況が稼ぐ力を育てる
考える習慣は身についても、「何していいかわからない」って状態になりますよ。
新卒で入った子で「事業責任者やりたいです」と言っていた子がいたのですが、1ヶ月経っても何もできませんでした。
本来事業を大きくするためにやるべきこともたくさんあったのですが、何もしてなかったのです。
彼はサボっていたつもりはないのですが、単純に経験不足で「どう考えていいのかわからない」からです。
当たり前ですが、人は「とにかく考えろ!」と言われても考える材料がないと思考できません。
なので、「ない」と言う状態は稼ぐ力を育てません。
ベンチャーと大手と経験して痛感するのが、多くの人にとっては「適切な課題」を与えられ「適切な指導者」がいる環境じゃないと成長できない。
新卒でベンチャー行け!論理で「ベンチャーは資源が限定的なので工夫する力がつく」と言うが、考える材料がないと新人たちは途方に暮れて終わるだけだと思う
— トニー@京大卒ジョブホッパー (@lesson_now) 2018年12月30日
商機を捉えるセンスが磨かれる
フルコミッション制なら別ですが、黙ってても毎月給与が振り込まれてくる従業員では、商機を捉えるセンスは磨かれにくいです。
繰り返しですが、それなら会社員やりながら副業で自分なりにビジネス立ち上げたほうが、よほどいいです。
成長って、「成長するぞ!」と意識高く持っているだけではダメで、「どれだけ事業の成長を自分ごとにできるか」次第です。
記事中では、『創業者は「やらせてください!」と即答しビジネスチャンスを得た』と書かれていますが、
と思っちゃいました。
いわゆるベンチャーのワンマン社長で、よく転職サイトで「ベンチャーの退職理由」に投稿されてるような内容です。
会社全体を俯瞰できる「鷹の目力」
これは確かにベンチャーのほうが身につきやすいとは思いますが、結構意識でどうにかなる問題だと思います。
よっぽどyoutuberとかブロガーとかやったほうが鷹の目が身につきますよ。
あと、俯瞰したとしてもビジネスの経験が浅いうちは、表面的な理解に終わるだけです。
例えばベンチャーの中にはP/Lを従業員に公開している会社も多いですが、
- 当社の今期の売上〇〇円、経常利益〇〇円、純利益〇〇円
- CPAは〇〇円、LTVは〇〇円、チャーンレートは〇〇%
とわかったとしても、「そんでどうする?」と言う具体的な各論が議論できないと、全体数値を俯瞰することにあまり意味はないです。
カタカナのビジネス用語を振りかざして、一見正しそうな(でも表面的な)論理を振りかざして偉そうにする使えないコンサルタントになるだけ。
じゃあどんな人が向いてるの?
ベンチャーが向いている/ベンチャーで成果を出せる人は、次のような人だと思います。
- 将来起業するなどの意思が固まっているなど、明確な目標がある人
- ビジネスを創ることが好きで好きでたまらない人
- 人よりも圧倒的なコンプレックスがあり、それを圧倒的な努力に転嫁できる人
ちなみに僕自身、ベンチャー入りましたが向いてなかったなと思っています。
僕がベンチャーに入って後悔したことは、⬇️の記事で詳しく書いているので参考にして下さい。

それでもベンチャーが気になってしまう人へ
それでもベンチャーが気になってしまのであれば、Webの他の記事を読み漁っても変わらないと思います。少し強い言い方になってしまいますが、もしそうなら自ら犠牲を払って、汗を書いて情報を集めないと一生あなたは変われません。
だから、自分の時間を割いて、ベンチャー企業で活躍する社員、大手企業で働く社員に直接話を聞いて意見をぶつけましょう。
自分の手足を動かして、一次情報を取得し、その時に自分が感じた感覚を重要視して言語化しましょう。
語りながら手を動かせ.手を動かしながら語れ.ニッチに閉じてわかった気になるな,メタに考えてわかった気になるな.
— 落合陽一 (@ochyai) 2018年6月17日
実際に行動しない人は、「ベンチャーの方がいいかな?大企業の方がいいかな?」と器の話だけに終始して本当に現場のビジネスで使えない奴になります。
「実際に会うのはめんどくさいなあ」「自分の考えがまとまってないうちは他人に相談するのは恥ずかしい」など思っているうちは絶対良い決断できません。
本当に自分がベンチャーにチャレンジしたいのか確かめたいのであれば、webの世界に閉じずに犠牲を払ってください。



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